低予算・短工期、自主施工の造作家具によるカフェのリノベーションプロジェクト。
居抜で再利用していた店舗を、理想のイメージに合わせて明るく温かみのある空間に改修したいが、すでに店は営業を開始しており、長期間の大掛かりな工事はできない。かつ原状復帰がネックとなる物件であり、余計な工事費用はかけられないという難しい条件だった。
そこで最低限の操作で大きく空間を刷新するため、仕上げ・造作家具を内側に追加するだけのインフィル工事を行うことにした。
席数増とショップエリア追加の要望に応えるため、窓際に造作ベンチ・展示棚が一体となった木軸スクリーンを設置して、各エリアの必要面積と棚スペースを同時に捻出するとともに、木の温かみを内装に追加した。大きなガラス面にスクリーンが追加されることで、ほどよい囲われ感がありながらも、圧迫感のない明るい空間が生まれた。
仕上は原状復帰を想定して塗装・床材の増張りのみとしている。
—木軸スクリーンによる棚+ベンチ
木軸スクリーンは前掲の理由から完全固定ができないため、家具全体でバランスを担保するようにしている。
木軸スクリーンの構造を負担している下段部分はそれぞれ高さ・奥行きを調整し、客席側をベンチ、ショップ側を展示棚あるいはカウンターといった複合機能を持たせることで、限られたスペースを有効利用できるようにしている。
—概要
所在地 | 東京都品川区
主用途 | 飲食店
床面積 | 48.2㎡
竣工 | 2022.02
クライアント | 株式会社丸恵
設計 | YN studio
施工 | diy
写真 | YN studio
instagram | @curia.lente
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