縁でつながる多世代型交流スペース

江東区門前仲町の小径に佇むシェアキッチン付き多世代型交流スペースの計画。

元電気屋のガレージ兼事務所スペースを活用して、誰もがゆるく繋がりを感じられ、まちに開いた居心地の良い場所にしていきたいというオーナーの想いが詰まったリノベーションプロジェクトである。

みんなで夜な夜なガレージに集まり食卓を囲みながら、この場所で何ができるか議論しながら計画を進めた。

どんなコト・世代にも対応できる懐の深いシェアスペースとして、また使われ方の変化にも配慮した大らかな空間として、キッチンや水回りなどの最低限の設備は整えつつ、活動空間は家具で仕切りをつくらない計画とした。

土間とホールは家具を片付ければがらんどうな空間。アイストップに横幅4m超のキッチンカウンターを設け、食を通じたシェアスペースであることを意識させる設えとしている。

—六角モチーフ
六角形は外力がかかっても全方向に分散する安定性のある形で、1つ1つ隙間なく繋げていくとハニカム構造となり、どこまでも大きく広がっていく。

キッチンカウンターには、そんな性質を持つ六角形をモチーフに、人と人が繋がり関係性が広がっていくさまをイメージした幾何学模様をあしらった。また六角形で製作したテーブルは、一台ずつ繋ぎ方を変えていけば円形にも、島状にも、また独立配置にも対応できる。

この形はどんなコト・世代にも対応でき、様々な人が訪れるこのシェアスペースのシンボルでもある。

—概要
所在地 | 東京都江東区
主用途 | シェアキッチン
規模・構造 | 鉄骨造・3階建(1階部分)
床面積 | 63.2㎡
竣工 | 2021.02

クライアント | mon-naka enn
設計 | YN studio
ネオンサイン | smileneon
施工 | 佐藤秀
写真 | 岩田量自, YN studio(模型, 既存写真)

instagram | @enn4.25